金鍍金金(Gold)は、元素周期表における第11元素における金属元素であり、化学記号はAu、原子番号は79です。見た目は光沢のある金色に輝いています。金属としては重く、軟らかく、可鍛性などの特徴があります。展性と延性に富み、非常に薄く延ばしたり、広げたりすることが可能です。金属のなかで3番目に電気を通しやすい導電性の高い金属です。同族の銅と銀が比較的反応性に富むこととは対照的に、標準酸化還元電位に基づくイオン化傾向は全金属中で最小であり、反応性が低いとされています。

無電解金めっきの特徴

1,無電解めっき(化学めっき)
通常の電解めっきは電流を必要としますが、無電解金めっきは電気を使用せずに行われます。 これにより、電流源や電極などの設備が不要となり、装置の簡素化が可能となります。

2,均一なめっき厚
無電解めっきは、電気めっきと比較して均一なめっき厚を実現しやすいです。電気めっきでは電流の通り方によってめっきの均一性に課題がありますが、無電解めっきはそのような問題が軽減されます。

3,複雑な形状への適応性
無電解金メッキは、複雑な形状や細部にも均一にコーティングできるため、微細な部品や複雑な構造を持つ製品にも適しています。

4,環境への影響低減
無電解金メッキは、一般的に無鉛であるため、環境への影響が低減されます。環境に優しいメッキ方法として注目されています。

5,耐蝕性(耐食性)向上
無電解金メッキを施すことにより耐蝕性が向上します。錆や腐食をさせにくく製品の延命につながります。

6, 耐摩耗向上
無電解金メッキを施すことにより耐摩耗性が向上します。摩擦が生じる環境課などで効果を発揮し製品の延命につながります。

7,導電性の向上
金は通常導電性が高いため、無電解金メッキにより被メッキ物の導電性が向上することがあります。これは、電気的な性能が重要な製品や部品において効果を発揮します。

8,装飾用途
輝かしい見た目から宝飾品や高級な装飾品などに用いられます。

無電解金めっきの工程

①前処理
めっきを行う前に、機材表面を清浄化し、油脂、酸化物、および他の不純物を取り除きます。これは脱脂や酸洗浄などの工程も含みます。機材表面を正常な状態にすることでめっきの密着性向上につながります。

②活性化
前処理後、被メッキ物の表面を活性化するための処理が行われます。これにより、金属イオンが表面に吸着しやすくなります。

③無電解金めっき
活性化された表面に、金属イオンを含む特殊な無電解金メッキ液が塗布されます。このメッキ液には還元剤が含まれており、被メッキ物の表面で化学反応が起こり、金属が析出してメッキ層を形成します。電流を使用しないため、基材の形状や凹凸に関係なく均一なめっきが可能です。温度、めっき液の濃度、PH(酸性度・アルカリ性度)、めっき時間などの条件を制御して、望ましいめっき層の特性を得るためにプロセスを最適化します。

④反応時間の管理
めっきの目的や仕様に応じて、基材をめっき液中に浸漬する時間を管理します。これにより、適切なめっき厚や性能が得られます。

⑤めっき後の洗浄、乾燥
めっき後、基材を洗浄してめっき液を除去します。これによって残留物や比較的危険な薬品を取り除きます。一般的に、めっき後の洗浄は複数回行われます。 その後、乾燥させ水分による表面の酸化を防ぎます。

⑥仕上げ処理
製品の規格や仕上がり状態によってはめっき後の仕上げ処理が必要なものがあります。これには、乾燥、焼結、研磨、防錆処理などが含まれます。

⑦品質確認、外観検査
めっき膜の厚さを測定し、仕様に合うように適合確認します。また、めっき膜がめっき製品にしっかりと密着しているかどうかを検査します。その後、製品の外観確認を行います。キズ、汚れ、シミ、めっき剥がれ、めっきの均一性等を確認し問題が無ければ梱包、発送となります。

これらの特徴により、無電解金メッキはさまざまな用途で利用され、従来の電解メッキと比較して優れた特性を持っていることがあります。