離型性(非粘着性)とは

離型性(非粘着性)とは、ある物体の表面に樹脂製、ゴム製などの粘着物を着けない性質を言います。一般的に有名なところで例を挙げると、粘着性のある材料を形取る射出成型機の金型表面及び材料を押し出すスクリューシャフトなどにはそれらがこびりつきやすいものです。金型の表面に離型性を向上させるコーティングを施すことでメンテナンス等が容易になり生産性が向上します。また、表面に焼き付きなどを起こさない性質も離型性と言います。別の言葉で非粘着性という場合もあります。

表面処理(コーティング)における離型性(非粘着性)

金属コーティングに関わらず様々なコーティングにより離型性(非粘着性)を向上させることができます。例えば、フッ素樹脂コーティングは撥水性や撥油性にに優れており接触角が大きいことから離型性(非粘着性)に優れているといわれています。また、フライパンによく加工されているクロムコーティング、テフロンコーティングなども離型性が上がるコーティングとして知られています。金属コーティングにおいては様々な種類のコーティングが離型性(非粘着性)アップに効果があるといわれています。

コーティング(表面処理)の方法

離型性(非粘着性)を向上させるコーティングの方法は様々です。
・塗布
・塗装
・メッキ(電解メッキ、無電解メッキ)
・焼き入れ
・溶射
・アルマイト処理
・エッチング処理
・窒化処理
・サンドブラスト処理

<PVD(フィジカルベーパーデポジション)物理蒸着>
・真空蒸着(イオンビーム、抵抗加熱)
・スパッタリング蒸着
・AIP(アークイオンプレーティング)
・HCD(ホローカソードディスチャージ)

<CVD(ケミカルベーパーデポジション)化学蒸着>
・ホットプレート方式
・誘導加熱方式
・赤外輻射加熱方式
・抵抗加熱方式
・ALD(アトミックレイヤーデポジション)方式

●離型性が向上する金属コーティング種 ※基本的に母材が金属であること
・TiN(窒化チタン)コーティング
・DLC(ダイヤモンドライクカーボン)コーティング
・CrN(窒化クロム)コーティング
・CrAlN(窒化アルミクロム)コーティング
・TiAlN(窒化チタンアルミ)コーティング
・TiCN(炭窒化チタン)コーティング

などがあります。どの膜種も離型性アップにつながりますが、母材の材質、サイズ、形状、表面粗さなど表面状態に応じてコーティング種を選定します。また、耐摩耗性、耐蝕性、耐熱性、滑り性など離型性(非粘着性)との複合効果との兼ね合いでコーティング種を選定したりします。