ジルコニウムめっき

ジルコニウムは元素記号Zrで表される金属であり、ジルコニウムめっきは、基材にジルコニウムの薄い層を形成するプロセスです。

ジルコニウムめっきの特徴

1,耐蝕性
ジルコニウムめっきは耐食性があり、酸やアルカリに対して優れた耐久性を持っています。

2,耐熱性
ジルコニウムは1800℃以上の高い融点を持っており、高温環境に耐えることができます。高温で安定して性能を発揮し、変色や劣化を抑制します。そのため、高温環境での使用に適しています。

3,生体的合成
ジルコニウムは生体適合性が高く、人体との相互作用が安全です。この特性から、医療機器や人工関節などの医療用具に使用されます。

4,絶縁体
ジルコニウムは優れた絶縁体であり、電気絶縁性が高いです。この特徴から、電子部品や装置の絶縁被膜として使用されることがあります。

5,反応性が低い
ジルコニウムは化学的に安定しており、多くの化学物質と反応しない性質を持っています。これにより、様々な環境で安定して使用できます。

6,装飾用途
ジルコニウムめっきは美しい輝きを持っており、装飾品や高級品、宝飾品などの製造に使用され、製品の外観を向上させます。

ジルコニウムめっきの工程

①前処理
基材の表面を洗浄修復、油、汚れ、酸化物を取り除くための処理を行います。これによってめっき層の密着性が向上し、均一なめっきを施すことができます。

②ジルコニウムめっき(電解めっき)
酸性のジルコニウムめっき液を使用して、基材にジルコニウムめっきを行います。めっき槽内には、ジルコニウムの塩類を含むだ酸性溶液が配置され、基材を陰極(負極)として電気めっきを行います基材の表面にジルコニウムの層が形成されます。

③めっき後の洗浄、乾燥
めっき後、基材を洗浄してめっき液を除去します。 一般的に、めっき後の洗浄は複数回行われます。 その後、乾燥させ水分による表面の酸化を防ぎます。

④仕上げ
めっきされた製品は、研磨や磨き上げなどを実施して、最終的な外観を整えます。 仕上げの工程は、製品の用途やお客様の要求に応じて異なります。

⑤外観検査
めっき処理が終わった製品の外観確認を行います。キズ、汚れ、シミ、めっき剥がれ、めっきの均一性等を確認し問題が無ければ梱包、発送となります。

ジルコニウムめっきは、その耐蝕性、高温耐久性、生体適合性、絶縁性などの特性から、医療、航空、電子機器、装飾品などの様々な用途で広く使用されています。