白金(プラチナ)めっき


白金(プラチナ)めっきは、元素記号Ptで表される金属であり基材の表面に非常に薄い白金(プラチナ)の層を形成するプロセスです。

白金(プラチナ)めっきの特徴

1,耐蝕性
白金(プラチナ)は酸やアルカリに対して高い耐蝕性を持っています。白金(プラチナ)めっきは、耐蝕性が必要な環境での使用に適しています。

2,導電性
白金(プラチナ)は優れた導電性を持っています。めっきされた基材の導電性を向上させ、電気伝導を改善します。これは電子部品や接点などの導電性が求められるものに広く使用されます。

3,耐摩耗性
白金(プラチナ)めっきは硬度がHv300~Hv400程度です。ある程度の摩擦や摩擦過多に対して耐久性を持ち、機材の寿命を延ばしてくれます。

4,化学的安定性
白金(プラチナ)は多くの化学物質と反応せず、化学的に安定した性質を持っています。これにより、めっきされた基材は化学的攻撃から保護されます。

5,耐熱性
白金(プラチナ)めっきの融点は約1800℃で、高い耐熱性を持ちます。高温環境下でも安定して性能を発揮します。

6,生体適合性
白金(プラチナ)めっきは生体適合性が高く、人体との相互作用が安全です。この特性から、医療機器や人工関節、歯科治療器具などに使用されます。

7,装飾用途
白金(プラチナ)めっきは美しい銀白色の外観を持っており、高級感があります。 装飾品や宝飾品、高級時計などに使用されます。

8,環境への影響
白金(プラチナ)めっきは、一般的に環境への影響が少ないめっきプロセスとして知られています。特定のめっきプロセスは無鉛めっきとして実施され、環境への配慮がされています。

9,触媒活性
プラチナは触媒としても優れた性能を発揮します。このため、化学工業や自動車産業などで触媒として使用され、白金めっきは触媒の基材としても重要です。

白金(プラチナ)めっきの工程

①前処理
基材の表面を洗浄します。油、汚れ、酸化物を取り除くための処理を行います。これによってめっき層の密着性が向上し、均一なめっきを施すことができます。

②白金(プラチナ)めっき処理
酸性の白金(プラチナ)液を使用して、基材に白金(プラチナ)を行います。めっき槽内には、白金の塩類を含むだ酸性溶液が配置され、基材を陰極(負極)として電気めっきを行います基材の表面に白金(プラチナ)の層が形成されます。

③めっき後の洗浄、乾燥
めっき後、基材を洗浄してめっき液を除去します。 一般的に、めっき後の洗浄は複数回行われます。 その後、乾燥させ水分による表面の酸化を防ぎます。

④仕上げ
めっきされた製品は、研磨や磨き上げなどを実施して、最終的な外観を整えます。 仕上げの工程は、製品の用途やお客様の要求に応じて異なります。

⑤外観検査
めっき処理が終わった製品の外観確認を行います。キズ、汚れ、シミ、めっき剥がれ、めっきの均一性等を確認し問題が無ければ梱包、発送となります。