ロジウムめっき

ロジウムめっきは、物体の表面にロジウムという貴金属の薄い層を塗布します。ロジウムは元素記号Rhで表される金属であり、 非常に輝きがあり、耐食性が高いため、装飾的な用途や腐食からの保護が必要な部品に広く使用されています。ロジウムめっき被膜の硬度はHv800~Hv1000程度
となり、めっき品の中では高硬度と言えます。この特性から耐摩耗性を求める金属にも使用されます。

ロジウムめっきの特徴

1,装飾用途
ロジウムは非常に輝きがあり、白い色調を持ち美しい外観に仕上がります。そのため、装飾品や高級腕時計、宝飾品、婚約指輪などの製造に広く使用さます。

2,耐蝕性
ロジウムは非常に耐蝕性が高く、酸や塩水、化学薬品に対して非常に高い効果を持ちます。この特性は、装飾品や金属部品の寿命を長くします。

3,高硬度
ロジウムは非常に硬い金属であり、表面の傷や摩耗を防ぎます。この特性は、時計のケースやリングなどの装飾品に適しています。

4,反射率
ロジウムは光を非常に効果的に反射するため、鏡面仕上げの外観を持ちます。この特性は、光学機器や車のヘッドライトのリフレクター、医療用ミラーなど、多方面で使用されます。

5,電子工学
ロジウムめっきは、導電性を向上さ電子部品やプリント基板の表面仕上げに多く使用されます。

ロジウムめっきの工程

①前洗浄
研磨、酸洗浄、アルカリ洗浄などで金属の表面をきれいにし、油分、汚れ、酸化物を取り除くことでめっきの密着性を向上させます。

②電解めっき槽の準備
ロジウムめっきに使用する電解浴を準備します。電解浴は、ロジウムの塩類や酸を含んだ溶液であり、めっき対象の金属と電気的に接続されます。

③電解めっき処理
ロジウムめっきには必ずニッケルメッキなど下地めっきを施します。その後、金属の表面を陰極(負極)として、ロジウムめっきを行う電極(陽極)とともに電気めっき槽に浸します。電流を流すことで、溶液中のロジウムイオンが金属の表面に還元され、薄いロジウムの層がめっきの厚さは、めっき時間や電流密度によって調節されます。

④後処理
めっきが終わったら、金属の表面に残っている溶液を洗浄し、めっき層を仕上げます。また、必要に応じて乾燥や熱処理を行って、最終的な仕上げをする場合もあります。

⑤外観確認
めっき処理が終わった製品の外観確認を行います。キズ、汚れ、シミ、めっき剥がれ等が無いか確認し問題が無ければ梱包、発送となります。

これは基本的なロジウムめっきの工程ですが、実際の工程は使用される装置や材料によって異なる場合があります。また、環境や安全にも基準十分な配慮が必要です。