バレル研磨とは
専用のドラム型のバレル容器内に研磨対象物とコンパウンド、水、研磨石（メディア）を入れます。
・コンパウンドは、洗浄、防錆、光沢を出すなどの目的で使用されます
・研磨石（メディア）は硬さ、形状など様々な種類があり、研磨する製品によってメディアの種類を選定します。
・水は、コンパウンドと一種に混ぜることで潤滑剤の役割となります。
バレル研磨方法は、容器自体に回転、振動を与えることで対象物と研磨石が擦れ合い全体的に研磨する加工となります。バレル研磨には仕上がりの精度や生産効率によって様々な研磨機が存在します。上記のような方法を用い、バレル研磨は、製造品の仕上げ研磨を行います。
バレル研磨機の種類
・回転バレル研磨機
回転バレル研磨機は、一般的に広く使用されているバレル研磨機です。バレル容器に対象物を入れます。そこへ水、コンパウンド、研磨石を入れて容器を回転させます。回転バレル研磨機自体の回転数は低いため、他のバレル研磨機と比較し、時間はかかります。しかし、構造上、対象物に対し均一で安定した仕上がりで研磨をすることができます。
・遠心バレル研磨機
遠心バレル研磨機は、バレル容器自体が6角形や8角形でできており、バレル容器を正転とは逆方向に回転させることで、対象物に高圧な遠心力を与え研磨します。遠心バレルの容器は様々な種類があり、上記の回転方法によって、他のバレル研磨機よりも作業効率に優れており、短い時間で精密な仕上げ研磨が可能となります。
・振動バレル研磨機
振動バレル研磨機は、円い形のバレル容器使用しモーターからの振動により、対象物と研磨石が流動的に動作を行うことで、それぞれに摩擦が生じ研磨されます。バレル容器自体の容量が多く、一度に多くの加工ができ量産に適した研磨機であると言えます。
・流動式バレル研磨
タンクの形状は縦長で、底にある回転盤を回すことで流動する部分を作り出して混ぜます。この研磨機は作業中に製造品の状態チェックが可能です。装置稼働時の騒音は小さめです。
バレル研磨の特徴
バレル研磨の特徴は、人の手がかからず一定の品質で大量生産ができることです。人の手作業で研磨を行う場合、様々な問題が発生します。仕上がりのばらつき、品質のばらつき、作業時間のばらつき、それらを一定にすることができる研磨方法と言えます。バリ取りなどにも効果を発揮します。しかし、研磨対象物が複雑な形状になってくると仕上がりにばらつきが生じてきます。
バレル研磨されている製造品例
・AV機器関連部品
・自動車関連部品
・携帯電話関連部品
・カメラ関連部品
・医療機器関連部品
