お客様からのご要望

測定機器の部品にTiNコーティング処理をしていただきたいと要望がありました。測定機器内部のセンサーにかかるノイズの軽減が目的でした。Au材にTiNコーティングの実績は無かったので、コーティングの条件出しからトライさせていただく事となりました。

AuはこれまでTiN成膜してきた基板と比較し融点が低いため、成膜時に熱がかかりすぎないような条件出しに苦労しました。
洗浄、取り付け方法、真空加熱温度、ボンバード処理、コーティング、様々な条件出しを行い試作品6本作成し発送したところ、数量を増やして試作を行うこととなりました。

計測機器部品の概要

サイズ:φ1.0×5.0+金属線、φ0.5×5.0+金属線
材質:Au(24金)
数量:60本

受入検査

お客様から送られてきた部品の外観検査を行いました。表面のキズ、シミ、汚れなどが無いかの確認を行いました。それぞれ問題が無い事を確認したのち洗浄工程へと流動しました。

下処理、洗浄

脱脂、汚れ除去の目的で製品の全面を専用の有機溶剤にて拭き作業を行いました。再度仕上げ拭きを行った後に、洗浄機にて洗浄を行いました。

製品自体が小さくて軽いものなので通常の洗浄枠では洗浄機に流すことはできず、専用の洗浄枠を作成しました。部品の細部まで超音波洗浄がかかるように製品同士の間隔に気を付けて洗浄枠にセットしました。洗浄上がりの製品に液シミなどが無いか入念に外観検査を行いコーティング工程へと流動しました。

コーティング

製品を専用の取り付け治具にセットし台車に取り付けました。製品に治具との接触によるキズが入らないよう慎重に取り付けを行いました。次に低温コーティング用の温度で真空加熱による脱ガスを成膜許可圧力まで行いました。

次に所定の時間アルゴンイオンを製品表面にたたきつけるボンバード処理を行い、さらに表面のクリーニングを行いました。イオンボンバード処理を行う事によってコーティングの密着性向上につながります。この作業を行う時も製品本体に250℃以上熱がかからないよう低温コーティング用の時間で処理を行いました。

反応ガス導入量、低温用成膜時間、成膜時電流値、冷却時間等、Au基板用TiNコーティング条件で成膜処理を行いました。コーティング終了後、膜厚測定、外観検査を経て梱包し発送となりました。

使用期間について(お客様の声)

実際に測定機器に使用してみたところ、想像していたよりも大きな効果がありましたといった言葉をいただいております。